「東証一部上場の半導体製造会社」で働く「営業職」の仕事内容・給料レポ

東証一部上場企業の半導体製造業で働く、新卒で入社した男性の「営業職」によるキャリア体験談レポートです。今回は、その仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてインタビューしたものを編集して掲載します。

はじめに

東証一部上場企業の半導体製造業で働く、新卒で入社した男性の「営業職」によるキャリアレポートです。

ちなみに、その方は、TOEIC830点の成績を持っているそうです。

「半導体製造業で働く営業職」を目指した理由

大学生の時に将来の職業を考え始めました。当時はまだ不景気だったので、倒産リスクがなるべく小さい大手企業がよいと考えました。

また、これからの時代、需要が増すことが確実な業界に勤めたいという考えから、半導体製造業を選択しました。

「半導体製造業で働く営業職」の仕事内容について

国内営業部所属として都内の営業所で働く営業マンの仕事内容は、主に既存顧客へのルート営業です。

得意先の購買部や製造部に毎日定期的に営業回りをし、自社商品の提案などをします。ある時は、納品物に不具合がないかや細かな要望を聞いて回ったりします。その際担当者との信頼関係を築くために雑談をすることも必要です。

またある時は、在庫切れで納品期日までに間に合わないことを謝罪し再調整することもあります。そして、得意先の新商品情報を仕入れ、その商品に自社の半導体を採用してもらうように提案します。年に1~2回程度ですが、提案企画書を作り、得意先の担当者を前にプレゼンすることもあります。

また、頻度は多くありませんが、新規顧客の獲得のため、飛び込み営業を行うこともあります。
新聞などに出ている新商品からターゲットとなりそうな企業を割り出し、その会社の購買部に自社商品の提案をします。

内勤時は届いている注文書のチェックや見積書の作成、パートナーの営業事務との打ち合わせ、営業会議を行い得意先情報の共有を図ります。

「半導体製造業で働く営業職」の1日の仕事の流れ

6時:自宅を出発し、電車で通勤
7時半:会社到着
~8時半:机周りの掃除や書類整理、残りの時間で新聞購読等
8時45分:朝礼
※各営業マンのその日の予定を報告し合います。その他連絡事項の確認をします。
9時30分:外回り営業に出発
※午前中に2社ほど訪問します。遠い得意先の場合は1社のみ。
12時~13時お昼休憩
※営業先の近くにある飲食店で昼食をとります。
13時~外回り営業
※午前中に続きルート営業。2~3社ほど回ります。
17時30分:帰社
17時~18時30分:事務処理
※届いた注文書の確認や見積書を作成します。また、営業事務と打ち合わせをします。
18時30分~19時:営業会議
※営業活動報告や売上状況報告をします。

この仕事の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、営業手当やその他諸手当込みで月給は35万円で、賞与は平均して夏・冬合計で180万円です。ちなみに、年収は600万円です。

ほぼ毎日残業でしたが、残業手当は営業手当という形で固定支給でした。

有給休暇は勤続年数によって変動し、勤続5年目からは18日支給されますが、毎年その半分くらいしか消化できません。

この仕事で、働いているときに困ったこと

古い会社なので年功序列や体育会系のノリがあり、私としては苦痛です。

理不尽なことでも「上が言ったことは絶対」という風潮があり、それが原因で業務も古いやり方を続けています。不効率極まりないのですが、上が変わらないとどうしようもなく、このような社風のせいで若手社員のモチベーションは低いです。

また、残業ありきの雰囲気で、定時で帰るのは社会人としてあり得ないという考えの上司が多い点も困っています。残業代も出ないですし、残業をしたからと言って売り上げが伸びるわけではないと思うので、この点は改善したいと思っています。

この仕事や職場でよかったこと

大手企業なので、福利厚生や病気をした時などの補償制度が整っている点が恵まれていると思います。

社員は特別価格で宿泊できるホテルが全国に用意されていたり、社員割引制度もあります。また、出産や結婚などの時は祝い金も支給されます。

私は一度、足を骨折してしまい1ヶ月ほど入院を余儀なくされ、会社を2ヶ月長期休業したときがあります。この時も、会社独自の傷病手当金が支給されたので、生活費に困ることなく安心して治療に専念できました。

さらに、退職金制度も完備されていて、その金額も中小企業に比べると多いので、将来に渡って安心して働ける会社だと思います。

「半導体製造業で働く営業職」の仕事エピソード

得意先から受注した注文を見逃してしまい、指定日に納品されませんでした。

先方の購買担当から怒りの電話を受けましたが、当初こちらは心当たりがなかったので、話がかみ合わず、担当者の怒りに油を注いでしまう結果になってしまいました。営業事務の社員と履歴を辿ってみると、見逃していた注文がありました。

慌てて手配しましたが、この商品は特注品で受注生産のため最短でも2週間はかかることを知り、血の気が引きました。当時はその得意先の担当になって3ヶ月だったので、担当者の信頼を失う結果になり、かなり落ち込みました。

この苦い経験をきっかけに、注文の二重チェックを欠かさず行うルールを作り、それ以降は1回も注文ミスをしておらず、今となってはよい思い出です。

「半導体製造業で働く営業職」の職場恋愛について

営業部は男性が8割、女性が2割ですが、営業事務はすべて女性なので、営業部内での社内恋愛は多く見かけます。

営業マンと営業事務が二人一組で仕事を担当するので、自然と親密度が増します。もちろん全くそういう関係にならないペアも多いですが、年齢が近い組み合わせだと、徐々に親密になっていくことがあります。

また、管理部も女性が多いので、出会いは多い方だと思います。私が入社してからは、私の営業所内だけで5組ほど社内カップルが成立していました。そのうち1組が結婚まで行きましたので、社内恋愛はしやすい職場だと思います。

一方、仕事繋がりでの職場外の出会いはあまり期待できず、学生時代のツテを利用した合コンや、友人からの紹介で恋人を探す人が多いです。

まとめ ー「半導体製造業の営業職」を目指す方へメッセージ

半導体製造業は地味な業種ですが、今後も成長産業に変わりはないと思うので、やりがいは感じられると思います。

馴染みのない商品を扱うので覚えることも多いですが、その分、唯一無二のスペシャリストになれるのでお勧めです。

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