「総合病院の地域包括ケア病棟」の「看護師」の仕事内容・給料レポート

総合病院の地域包括ケア病棟の「看護師」のキャリアレポートです。仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や職場のブラック度・ホワイト度・職場恋愛などについてアンケートを編集して掲載します。

はじめに - 医療系業界

医療系業界で働く、「総合病院の地域包括ケア病棟の看護師」のキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール
職業:看護師・看護師
雇用契約形態:正社員
職歴・ポジション:勤務歴5年、病棟看護師のメンバー
公立病院勤務などの公務員かどうか:公務員ではない
勤務先の種類:総合病院
勤務部署:地域包括ケア病棟

「総合病院の地域包括ケア病棟」の「看護師」の仕事内容について

地域包括ケア病棟で働く看護師の仕事内容は、主に入院患者様の療養上のサポートです。

同病院の救急病棟に入院したものの症状の軽い患者様や、急性期病棟で療養し病状が安定した患者様が、生活リハビリや在宅サービスの調整など退院調整をしながら療養しています。

病状の再燃がないように、バイタルチェックなどの観察を行い、病棟内で転倒などの事故が起こらないようにリハビリスタッフと相談しながら療養環境を整えていきます。

入院に伴いADLが低下した患者様も多く、退院後の生活には努力が必要になる場合もあります。療養上のケアというと安静のイメージがありますが、安全な範囲で患者様本人の「できるADL」を伸ばしていく関わりをしていくことが大切になります。

なお、ADLとは、移動・排泄・食事・更衣・洗面・入浴などの日常生活動作(Activities of Daily Living)のことを言います。

また、「地域包括ケア病棟」とは、急性期の治療が終了し病状が安定したものの、すぐにご自宅や施設等での療養に移行することに不安がある患者さんに対して、在宅復帰に向けて、医療管理、診療、看護、リハビリを行うことを目的とした病棟をいいます。

また環境の変化や長期療養に伴い認知症症状が進行してしまう患者様も多く、生活にメリハリをつけるために介護師と連携してレクリエーションへの参加を促したり、食堂に出て患者様同士のコミュニケーションを促すことも大切な業務のひとつです。

また、退院に向けて在宅医療を担う訪問看護師やケアワーカー等、患者様に関わるスタッフに対して、サービス担当者会議を通して患者様の現在の状態について情報を共有することもあります。

「総合病院の地域包括ケア病棟」の「看護師」の1日の仕事の流れ

3交代で日勤・準夜勤・深夜勤とありました。

日勤

8時:出勤、受け持ち患者チェックと電子カルテによる情報収集
8時30分:朝会、管理申し送りと深夜からの申し送り
8時45分:食事介助
9時:バイタルチェック
10時:点滴のある場合は更新
清潔ケア、 陰部洗浄や清拭 おむつ交換
12時:患者様の配膳、食事介助
12時30分:休憩
13時30分:カンファレンス
14時:看護記録
15時30分:午後のおむつ交換
17時:終業

準夜帯

16時:出勤、電子カルテによる情報収集
16時30分:管理申し送り、チームリーダーから受け持ち患者様全員分の申し送り
17時:ラウンド、挨拶
18時:患者様の夕食配膳、食事介助、口腔ケア
20時:バイタルチェック
20時30分:おむつ交換、ナイトケア
21時:消灯
消灯以降は適宜ラウンド、看護記録、とれそうであれば60分休憩
22時:点滴のある場合は更新
24時30分:深夜勤務者に申し送り
25時:終業

深夜帯

0時:出勤、環境清拭、電子カルテによる情報収集
0時30分:準夜勤者からの申し送り
1時:ラウンド
1時から起床まで適宜ラウンド、とれそうであれば休憩60分、看護記録やサマリー記載など事務仕事
6時:おむつ交換、起床している患者様からモーニングケア、点滴がある場合は更新
7時:起床、バイタル測定
8時:患者様の朝食配膳、食事介助、口腔ケア
8時30分:朝会で申し送り、各チームリーダーに患者様全員の申し送り、看護記録記載
9時:終業

「総合病院の地域包括ケア病棟」の「看護師」の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、「看護師」の基本給は21万円で、夜勤手当てが5万円(月8回)でした。ちなみに、ボーナスが70万円で、年収は380万円程度でした。

残業代は申請にて取得できますが、前残業・サービス残業が多かったです。

有給休暇は希望を出せばほぼ希望通りに取得できました。

この仕事で、働いているときに困ったこと・ブラックと感じたところ

なによりも日勤帯の人手が足りず、前残業は当たり前で、終業後も30~60分の残業は当たり前でした。

先輩が書かないため残業の申請がしづらく、手当てはほぼつきませんでした。

勤務時間内でもケアや処置に追われ、病棟内を走り回る必要がありました。

重症度は低いものの、その分徘徊してしまう患者様も多く、転倒予防のために患者様のあとをついて回ることもしばしばありました。

認知症状のある患者様がほとんどなので、頻回なナースコールの対応に追われる毎日でした。

この仕事や職場でよかったこと・ホワイトと感じたところ

人間関係には恵まれていたと思います。

忙しいこともあり、お互いの仕事をフォローし合っていました。

皆が休憩をとれるように、皆が早く帰れるようにと、声を掛け合うことが日常でした。

また、医療事故がないように、わからないことは皆で解決していたように思います。

雰囲気は和気あいあいとしていたように感じました。

リハビリスタッフや主治医にも意見を言いやすく、情報共有はできていたと思います。病院内での学習会も豊富なテーマで行われていました。

「総合病院の地域包括ケア病棟」の「看護師」の仕事エピソード

なにより患者様が元気になって退院してくださることが嬉しいです。

お見舞いや定期通院で病院に立ち寄った患者様に会い、「元気にやっとるぞー」と声をかけてもらったときは、なんともいえない喜びを覚えます。

また、患者様のご家族からの信頼を感じたときは、専門職として一人前に見てもらえていることにやりがいや嬉しさを感じます。

大変だったことは、立て続けに患者様が亡くなった際に、うまく気持ちの整理がつかずに自問自答を繰り返す時期があったことです。そんなとき、目の前で人生を終える患者様にしてきたケアは間違いなかったのか、もっとできたことはなかったかなど、答えのない疑問が頭から離れなくなったことがあります。

今はできる範囲で精一杯誠意をもって接することでなんとか気持ちに整理をつけています。

まとめ - 同職業を目指す方へのメッセージ

決して簡単な仕事ではありません。

しかし、数えきれないほどの「ありがとう」をもらえる仕事です。

人の人生に関われることが尊いと感じ、患者様、ご家族、仕事の先輩や仲間と、笑って、泣いて、心の奥で繋がれる気がします。

勉強や実習は大変ですが、頑張ってください!

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