舞台照明スタッフの仕事内容・給料レポート

はじめに

「舞台照明スタッフ」として働く女性(性別を入れる)のキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール
性別:女性
勤務地:東京都
職業・職種:舞台照明スタッフ
雇用契約形態:契約社員
所有資格:普通自動車免許
照明家協会認定技能検定

この職業を目指した理由を教えてください。

ミュージカル・コンサート・ライブ等の舞台芸術が高校生の頃から好きでよく観ていたので、舞台に関する職業に興味がありました。

仕事内容について詳しく教えてください。

ホール管理業務時は、勤務する劇場に出勤し舞台照明の管理という仕事をします。内容は主催者との打ち合わせや乗り込み業者さんが作業する時の立会い、本番の立会い、片付け作業の立会いをします。またホール側で操作するときは簡単な調光操作も自身でします。催事がない日は備品チェック、機構の点検、掃除、修理などをします。ホールの機構や作りそれぞれなので、電気の知識や調光操作卓などの知識は求められるので日々の勉強や経験値は必要です。
次に舞台照明のスタッフとしての仕事はまずイベントがない日は自社の機材の点検、備品チェックやクライアントとの打ち合わせ、オペレートのプランを考えたり仕込み図を作ったりなどします。イベント日(現場仕事)は仕事現場へ到着しましたら、機材をおろして仕込みと言われる準備作業を始めます。その後灯体の明り合わせを行い、各セクションごとの照明の微調整をしリハーサル&本番へと向います。本番は役割が与えられ調光卓操作、ムービング卓操作、ピンスポット操作、舞台袖でのステージ周り要員など3〜7人などの人数で行います。こちらは催事の規模でだいぶ幅があります。本番が終ればいっきにバラシ作業という片付けが全セクションいっきに始めます。安全第一でスピーディーにしていきます。そして機材をトラックに積み込んで終りとなります。

よくある1日の仕事の流れについて詳しく教えてください。

<ホール管理/催事ありの日勤の場合>
8:30出勤 舞台の各電源を入れる・その日の催事の打ち合わせを確認する
9:00催し物の準備 各セクションで準備を進める(照明係は看板・垂れ幕・舞台上の花や全体明りなどのライトを当たり合わせし、その後は数パターンのシーンを作成しておく)
10:00開場/11:00開演 調光室にて照明操作を行う(お昼をはさむ場合はそのままそこで昼食をとる、休憩をはさむイベントなら合わせてそこで昼食をとる)
16:00終演 そのまま自分のセクションの片付け作業をし、終り次第ホール全体の確認をする客席や舞台袖、楽屋の忘れ物や現状復帰されているか確認
その後はホールの管理事務所や舞台スタッフの詰所等で事務仕事をし何事もなければ18:00の定時で勤務終了となります。

給料・残業・有給休暇について教えてください。

月給18万〜24万
ボーナスは基本なし、残業はあります。
忙しい時期・暇な時期の差が激しいので1年という単位で考えるとバランスはいいかと思います。
冬は比較的暇なのでウィンタースポーツや旅行など思いっきりできます。

働いているときに困ったこと・気になったことや改善したかったことを教えてください。

よく女性同士で話題になるのは本番中などトイレに行きたくても行けなかったりということが多く、膀胱炎になる方が多いなという印象があります。生理痛が重い日などは体力勝負仕事なのできついなと思った事もあります。
また、現場仕事なので怪我や事故も少なからずあり、それは命に関わるものになってくるので本当に安全対策は必要です。
万年人材不足な業種であるように感じるので難しいとも思いますし、社風やその時のチームの雰囲気もありますが、休みやすい環境・言い易い環境がもっと進んでくれたらいいなと少し思います。

この仕事に就いて、恵まれていると思った点をおしえてください。

1年を通しての仕事のバランスはいいと感じると同様に、イベント有の日とイベント無しの日の1日の過ごし方も差があります。イベントが無い日は勿論業務はしますが業界自体が比較的のんびりゆるい空気があるので(会社にもよるとは思いますが)和気藹々と作業したり楽しいです。
肉体作業なので身体が自然に鍛えられるのも利点かと感じます。腕や握力が鍛えられます。
会社の受ける仕事の種類にも強みがあり、バレエや演劇、音楽ライブ、野外フェス等色々と舞台の種類はありますが知らなかった世界を学ぶことができるのも楽しいです。

この仕事で感動したこと、または失敗したこと・大変だったことのエピソードを教えてください。

自分の目の前にある操作卓で、舞台全体の照明がいっきに変わり自分の思い描いた世界観を表現できる事にとても感動します。また、ピンスポット操作時や調光操作時でもタイミングよく決まった時の達成感も気持ち良いです。何より主催者様やクライアント様、お客様に舞台の照明がキレイだったと言われたらとても嬉しいです。新人の頃はピンスポット操作が下手でタイミングを間違えたり、出したところに人がいなかったりして、アーティストのマネージャーさんに直接怒られたりして辞めたいなと思ったことがあります。
あとはこの仕事を始めてから高所恐怖症に気づき、基本高所作業はあるものなのでとても怖いです

職場恋愛について教えてください。

職場恋愛は半々かと思います。
社風にもよるかと思いますが、基本的にはチームで動く仕事でその関係性は必然的に濃くなってしまうので交際に至るとそのまま結婚するカップルが多いと思います。勿論照明同士ありますがよく現場でお会いする別会社の方や音響・大道具・イベンター会社の方・機材のメーカーの方と出会いは多いと思います。
自分の周りは業界同士だとやりにくいからという理由で同級生や学生時代の交際相手とそのまま結婚という方が多かったです。
アーティストや芸能人とお付き合いといったのは聞かないです。

この職種全体でのブラックな面・問題点を教えてください。

一昔前まではパワハラが普通だったような気がしますし、それに対して異を唱える雰囲気も無かったようなカンジでした。あとイベント時の勤務は朝8時集合夜25時解散など普通です。25時解散で帰宅後翌日6時集合などもあったります。

この職種全体でのホワイトな面・よい点を教えてください。

女性が多いの職種なのでなにかと先輩たちが守ってくれたり、道を切り開いてくれているので働きやすい環境です。

この職業・業界全体の5年後の展望を教えてください。

コロナ禍でいっきに風向きは変わってしまいましたが、全体的にはあまり変化はないのではないかなと思います。

さいごに - 同職業を目指す方へ激励のメッセージ

やってから覚えていけばいいので何もなくても興味が少しでもあれば、業界の扉を開いてほしいです。

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