「通信制高校」の「先生」の仕事内容・給料レポート

通信制高校の「先生」のキャリアレポートです。仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や職場のブラック度・ホワイト度・職場恋愛などについてアンケートを編集して掲載します。

はじめに - 教育系業界

教育系業界で働く、「通信制高校の先生」のキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール
性別:男性
職業・職種:教員
業種:高等学校教員
入社ルート:中途入社
所有資格:高校 数学教員免許/体育教員免許

この業界・この会社を目指した理由

高校時代に、努力した後に得られる喜びや達成感を感じる事を通して、人生観が変わる体験をしました。高校で変える事が出来ないとその後に自分を変えるチャンスは極端に少なくなる事も社会人になり分かりました。

一人でも多くの生徒を変えられるチャンスを与えられればと思い教師を選びました。

「通信制高校」の「先生」の仕事内容について

通信制高校ですので、毎日生徒が登校してくる訳ではありません。

個々の生徒の学力差が大きく、例えば、掛け算九九で突っかかる生徒や漢字の読み書きができない生徒もいるため、教科書通りに進められる訳ではありません。そのため、学習の遅れを補いながら授業を進めていかなければならない事も多く、それにより生徒に合ったテキスト作りなどもしなければなりません。

また、通信制高校の生徒の共通点は自信がない事です。自信を無くしてしまった生徒や最初から臆病な性格で自信をつけて来れなかった生徒もいますので、在学中に生徒に自信をつけれる指導力も必要となってきます。

その他、隠れ発達障害の生徒もいますので発達障害の知識も身につける必要があります。

後は全日制高校と変わらず成績付けや生徒の学校生活の指導、次に行う授業の準備などを行います。

また生徒が登校しやすくなるための工夫など、生徒をよく観察し生徒の性格把握がどれだけ早くできるかが必要となります。

当校の場合は部活動がないので、その分テキスト作りやミニテストなどを作成したり学習面の準備に時間を割く事ができます。

「通信制高校」の「先生」の1日の仕事の流れ

当校の場合、クラス制授業では無く個別指導で行います。また通信制高校ですので毎日登校する必要もないので、日々登校する生徒が違います。

9:00 出勤 まず今日登校する生徒の確認をし、登校してくる生徒に必要なテキストや教材の用意をします。
9:30〜授業開始 休み時間は特に設けておらず、生徒の集中力次第で休憩をとります。
12:00〜13:00 お昼休憩
15:30授業終了

その後、今日登校してきた生徒の生徒要録を記入します、本日履修した科目、理解出来ていないところの記入、雑談で生徒から聞いた気になった事の記入などを行い、全体教員が見てわかるように記入をします。

また、教務主任に報告し次回の登校時にやらせる事や注意事項の確認を行い、その後共有会議を行い教員同士で生徒の状況などを共有します。これは担任制ではなく個別指導のため全教員で生徒の担任をしなくてはならないためです。

「通信制高校」の「先生」の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、給料は月25万円でした。ボーナスは私立なので入学してきた生徒数により変動しますが、大体20万円でした。

残業はほとんどないので残業代は特にありません。

年収は独身者は300万円程度で、既婚者は400〜600万円程度でした。有給は取りやすい職場でした。

この仕事で、働いているときに困ったこと・ブラックと感じたところ

通信制高校は生徒の学力差が大きいので、高校の学力を持っている生徒は問題ないのですが、小学校からの筋金入りの不登校生徒などは掛け算九九や漢字の読み書きから始めないとならないケースが多くあります。そのため、その生徒に合ったテキスト作成などもしなければなりません。

また隠れ発達障害の生徒もいますので、発達障害の知識も入れておかなくてはなりません。その特性を知らず普通の生徒と同じように指導していては何も成果は上がっていかないので履修だけでなく、そういった指導力も身につけて行かなくては進みません。

この仕事や職場でよかったこと・ホワイトと感じたところ

私立ということもあり新しい教育方法は積極的に取り入れてくれるので、今現在在籍している生徒に良いと思う指導内容へのチャレンジはすぐさせてもらえるので、自分が良いと思うことにチャレンジさせてもらいやすい職場です。

職場が家族を大切にしなさいという職場なので子供や家族の急な病気などでも休暇を取りやすく、職場が持ちつ持たれずという環境なので職場環境には恵まれています。

公務員と比べて給料は安いですが、色々な事にもチャレンジさせてもらえるので不満は無いです。

「通信制高校」の「先生」の仕事エピソード

卒業生は増えることがあっても減ることは無いので、卒業後の生徒たちの活躍が見えやすいというところはとても嬉しいです。

卒業生にプロボクサーになった生徒の試合に呼ばれ活躍している場面を直接見れた機会もありました。高校時代を知っているだけに、成長具合がすぐ分かります。

高校は中学校と違い退学という事があります、登校がなかなか困難になり通学できなくなってしまいやむなく退学してしまった生徒の事などは忘れられず、もっといい声のかけ方はなかったのか、あの時ああしてればもしかしたら登校出来ていたかも、などと思い返し気持ちが辛くなる事もあります。

この会社・職場での職場恋愛について

職場恋愛で結婚した職員も少なくはないですし、生徒と結婚をした教員もいます。個人的には職場恋愛は悪いとは思いませんが、授業に支障が出ることや、また在学中の生徒を恋愛対象にしてしまうことは絶対にしてはいけない事だと思っています。

ただ稀に教員、生徒が本気で恋愛をしてしまうケースはありますが、その場合は教師として失業覚悟、生徒の将来を確約する覚悟は必要だと思います。研修に行った時などに出会うチャンスもありますが、合コンでの出会いも少なくはありません。

やはり職場で生徒指導の相談をしている時など相手の性格がモロ出ますので、そんな場面で人間性が分かりやすく相手の事を理解しやすいので恋愛、結婚まで行き着くケースは多いです。

まとめ - 同職業を目指す方へのメッセージ

強制とやらせなければならい事を理解し、使い分けを覚えてください。
生徒への愛情を持てない人は教師になってはいけません。

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