個人医院の歯科クリニックで働く、キャリア9年の歯科衛生士(正社員)によるキャリアレポートです。今回は、その歯科衛生士の仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や残業状況などについてインタビューしたものを編集して掲載します。
Contents
はじめに
個人医院の歯科クリニックで働く、キャリア9年の歯科衛生士(正社員)によるキャリアレポートです。個人医院のため歯科衛生士は私一人でした。
「歯科クリニックの歯科衛生士」の仕事内容について
歯科衛生士の業務は、歯科医師の診療のアシストと予防処置です。
具体的な仕事内容ですが、予防処置は、患者さんへのブラッシング指導、歯石除去や歯の研磨などです。
診療のアシストは、器具機材の準備や、先生がスムーズに治療できるように器具の受け渡しをしたり、口の中をライトで照らしたり、口の中の唾液を吸ったり、口角を引っ張って治療しやすくしたりします。そして、仮歯の作成や歯の型を取って石膏で歯科模型も作ります。
またその他の仕事として、患者さんがリラックスできるように、雑談をしたりします。これも大切な業務です。勤務先ではインプラントもしていたので、手術のアシストも業務でした。そして、受付業務、診療後の掃除、器具機材の消毒や滅菌も仕事として行なっていました。
それ以外にも、物品の発注や、業者さんやお客様のお茶出しなどの仕事もありました。
メインの仕事場所は診療所での仕事ですが、院長が学校医なので、年に一回学校に出向いた歯科検診の仕事もあります。近くの会社に出向いての、歯科検診とブラッシング指導もしていました。近所に寝たきりの患者さんがいるので、決まった方ですが訪問診療もしています。
「歯科クリニックの歯科衛生士」の1日の仕事の流れ
勤務時間は、日勤のみで、月曜・火曜・水曜・金曜は8時半から18時まで、木曜・土曜は、8時半から12時半までです。
一日の仕事の流れ
8時30分:出勤
8時50分:ミーティング
9時 :診療開始
12時30分:午前中の診療終了、午前中の器具機材の滅菌、消毒、トイレ掃除、診療所掃除
13時:昼休憩
14時30分:午後の診療開始
17時30分:器具機材の消毒、滅菌開始
18時 :診療終了、掃除、終業
「歯科クリニックの歯科衛生士」の給料・残業・有給休暇について
私の場合ですが、「歯科クリニックの歯科衛生士」の月給は17万円でした。ボーナスについては、夏のボーナスが17万円、冬のボーナスが34万円で、年収は255万円でした。
残業は少なかったですが、時々ありました。また、出勤したら患者さんが玄関で待っていて、勤務時間前に仕事をすることもありました。
有給休暇は、比較的取りやすかったです。
この仕事で、働いているときに困ったこと
勤務先に衛生士が一人だったので、自分が困ったり迷った時に、誰にも相談できなかったことと、トイレ休憩が取りづらかったのが困りました。年中膀胱炎になり、年に2回は腎盂腎炎で高熱を出していました。
仕事上で気になったことは特にありませんが、改善したかったのは、もう少し院長と話をして、自分から要望を出せばよかったと思います。診療には特にありませんでしたが、掃除法や受付でこうした方がいいのになぁ、と思っていたのに言い出せず、未だに後悔しています。
この仕事や職場でよかったこと
院長がいい人だったので働きやすく、衛生士が一人だったので迷ったり悩んだりした時は困りましたが、基本的には自分のペースで仕事ができました。家の近所だったので、通勤もしやすく、近くにスーパーや個人の八百屋さんがあって、昼休みや帰りに買い物もしやすかったです。
患者さんも話しやすい方が多かったので、プライベートで会っても長話をするくらいでした。診療所が古く、1日の患者さんが少なかったので、マイペースの自分にはピッタリの職場だったと思います。
「歯科クリニックの歯科衛生士」の仕事エピソード
私はよく言い間違えをするので、患者さんに対してもよく言い間違いをし、冷や汗をかくことが多々ありました。
特に覚えているのは、まだ勤め始めてまもない頃に「お大事にどうぞ」というか「お大事になさってください」というかで迷い、「お大事にな」と言ってしまった言い間違えです。
また、冬場寒くて安いカーディガンを着て歯石を取っていたら、ワックスで固めた髪の毛に大量の毛玉が付いていたことがありました。
感動したことは、結婚が決まった時に患者さんからお祝いをいただいたことです。
大変だったのは、色々な患者さんがいるし、口の中の処置なので、綺麗な仕事ではないことです。匂いがきつい時もありました。
まとめ ー「歯科衛生士」を目指す方へメッセージ
歯科衛生士はやりがいのある仕事です。頑張ってください。