「留学斡旋団体」の「コーディネーター」の仕事内容・給料レポート

留学斡旋団体の「コーディネーター」のキャリアレポートです。仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や職場のブラック度・ホワイト度・職場恋愛などについてアンケートを編集して掲載します。

はじめに - 教育系業界

教育系業界で働く、「留学斡旋団体のコーディネーター」のキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール
性別:女性
職業・職種:留学団体・プログラムコーディネーター
業種:アメリカに本部を置く留学斡旋団体の日本現地オフィス(インバウンド留学生の受入)
入社ルート:中途入社
所有資格:TOEIC 990点、世界遺産検定、普通運転免許

この業界・この会社を目指した理由

自身の大学に、様々な国からたくさんの留学生が日本語と日本文化等を学びに来ており、彼らとの交流と、大学内の国際交流課で学生アシスタントとしてアルバイトをしていました。

特にインバウンドの留学生受け入れ業務に携わることに魅力を感じていたので、留学業界を目指しました。

「留学斡旋団体」の「コーディネーター」の仕事内容について

留学に必要なアドミッション関連の書類の管理や、留学中(滞在中)の生活面での充実したサポートを提供することが業務です。

事務的な業務

提携大学への願書や、ビザの申請書類を準備、管理することや、ハウジング(ホームステイや寮)の調整に関する書類の準備や協力会社と調整してステイ先を手配すること等があります。

留学生の到着時には、空港での出迎え、オリエンテーション合宿の実施(主に生活面の理解を深めてもらうための説明やグループワーク等)があります。

留学の斡旋オフィスのスタッフ業務

学習面でのサポートはあまり行いませんが、大学の授業とは別に、文化体験のアクティビティの企画、運営をします。様々な興味を持った学生を魅了できるよう、伝統的なものから、近代的なものをバランスよくコーディネートします。和菓子作り体験、和紙や布を使った和雑貨づくり体験、自動車工場の見学、アニメに関連する施設やテーマパーク等への遠足、平和学習を含む修学旅行がありました。

また、ホームステイ先や寮でのトラブルに対する相談やカウンセリングを行うことや、必要に応じて、病院へ付き添って通訳をすることなども業務のひとつです。

「留学斡旋団体」の「コーディネーター」の1日の仕事の流れ

9:30始業
まずは、メールチェック。自分の中でのTo Do Listをその日のスケジュールや進捗状況に応じてレビューをします。スケジュールに合わせて、1日中オフィスにいるときもあれば、アクティビティの引率でほとんど外出していることもあるため、1日の流れには動きがありますが、主に、下記の内容があります。(お昼休憩あり)
・アドミッション関連の書類チェックや整理
・アクティビティに関する下準備や、協力会社との打ち合わせ
・スタッフミーティングにて、各アクティビティのレポートや留学生の相談内容の共有
・学生の窓口対応(提出物の受付や、問い合わせや相談の応対、書籍の貸し出し等)
・電話応対
・外国人上司の秘書的業務(スケジュール調整や通訳・翻訳、学生の相談内容やアクティビティの企画などの決裁を伺うこと等)
17:30終業

「留学斡旋団体」の「コーディネーター」の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、役職や勤続年数にもよりますが、月給は25万円ほどで、ボーナスは年2回合計50万円ほどでした。年収は350万円くらいです。

プログラムスケジュールに合わせて不規則な勤務時間もあるので、残業代に当たる固定の手当が含まれていました。

土日祝日は基本的にお休みですが、アクティビティの引率や下見、交流会などのイベントで休日に勤務することもあります。その場合、スタッフは交代で平日に振替休日を取ります。

学校関係の仕事は、学生の長期休暇(夏休み、冬休み、春休み)に合わせて、休暇を長くとれますので、プライベートも充実させることが可能です。

この仕事で、働いているときに困ったこと・ブラックと感じたところ

留学プログラムの年間スケジュールははっきりとしています。その分、様々な準備を計画的に進める必要があります。それを常に意識する必要がありますが、目の前のことに集中しすぎると、新しい学生を迎える準備がとてもバタバタしてしまい、人手不足が重なり、残業時間のかなり多い時期もありました。

そのため、留学中の学生のサポートを精一杯することと同時に、次学期と来年に向けてプログラムを企画改善するというマルチタスクの意識とスキルをもっと向上させたいと思っていました。

この仕事や職場でよかったこと・ホワイトと感じたところ

スタッフを労ってくれるディナーやクリスマス会等があることや、休暇が会社員より長めだったことなどは、恵まれている点だと思いますし、仕事を頑張るモチベーションになりました。

また、上司は外国人ですし、外国人留学生も基本的に英語でコミュニケーションをとることになるので、日本にいながら英語のスキルがさらにアップすると思います。働きながら自分の英語力が明らかに実践的に向上したことは、とても恵まれていました。

一番恵まれていた点は、留学生たちが留学サポートに対する自分の業務に感謝し、慕ってくれていたことです。感謝の手紙などは、次の学生を迎える際の心の支えになります。

「留学斡旋団体」の「コーディネーター」の仕事エピソード

学期ごとに、留学生と新しく出会い、見送るということを繰り返しますが、その一期一会が、大変でもあり、感動の連続でもあります。

留学生たちは、日本人が当たり前だと思っている日本の生活の様々な面に良い点と悪い点の気づきを与えてくれるので、新鮮です。

また、留学生たちの日本文化に対する情報のアンテナも驚くほど幅広くて素早いため、彼らの話から最新の日本や外国で紹介されている日本を知ることも多かったことも感動しました。

大変なのは、ホームステイ先でうまくいかないときのサポートです。外国人上司と留学生を相手にコミュニケーションをとるため、言葉の壁や価値観など、ニュアンスの違いを感じることもあり、お互いに理解を深め、歩み寄ることが、時に大変なこともありましたが、それは国際交流の現場で働く者として、すべてを前向きにとらえ、外国と日本の橋渡しをするつもりで学び続けることが大切です。

すでに辞められている場合、その理由を教えてください 

夫の仕事の都合で関東から関西へ引っ越すことになったと同時に、妊娠もしていたためです。

この会社・職場での職場恋愛について

うちのオフィスは5人ほどの少人数で、女性ばかりですし、他国の現地オフィスとの交流があるわけではないので、職場恋愛はあまり期待できません。

少人数なので、そのような関係を期待すると逆に働きにくいかもしれません。プログラムの運営に当たり、様々な会社の方とお付き合いをすることもありますので、旅行会社や大学関係者の方と知り合う機会はあると思います。特に旅行会社の方には、修学旅行など宿泊を伴う業務を一緒にしますので、連帯感が強くなり、恋愛に発展することもあるかもしれません。

ただ、協力会社も圧倒的に女性が多いです。また、留学生の中には、年齢が平均的な学生より年上の学生もいますが、留学生とスタッフが恋愛・結婚に発展しないように、立場や距離感をわきまえることが求められます。

プログラム終了後は、プライベートでの付き合いはかまいませんが、終了後に恋愛や結婚に発展したというのは聞いたことはありません。留学生同士がカップルになり、数年後に結婚したということをSNSで知ることは、しばしばあります。

まとめ ー 同職業を目指す方へのメッセージ

留学生との関わり合いは、日々、世界の広さと面白さを肌で感じることができる業務です。

あなたも留学生のサポートを通して国際交流事業を担い、その素晴らしさを実感してください!

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