薬剤師の仕事内容・給料レポート

はじめに

「薬剤師」として働く女性(性別を入れる)のキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール
性別:女性
勤務地:兵庫県
職業・職種:薬剤師
雇用契約形態:常勤
所有資格:薬剤師免許

この職業を目指した理由を教えてください。

両親が医療関係で、小さいころから医療関係の仕事に憧れがありました。人の話を聞くのが好きで、人と接する仕事がしたかったですが、血を見るのが苦手だったため薬剤師を選びました。

仕事内容について詳しく教えてください。

市民病院で薬剤師をしていました。薬剤師一人につきワンフロアの担当の病棟が決められており、担当病棟の入院患者さんの、入院前に普段使っている薬を確認したり、入院中に新しく開始された薬の説明をしたりしていました。ほかに、薬の飲み合わせについて確認して、飲み合わせが悪ければ、医師にほかの薬を提案したり、医師からの薬の用量や代替薬などの問い合わせについて返答したりしていました。また、看護師より、点滴の薬について、同時に投与して化学的に問題がないかどうか聞かれることも多かったです。ほかには、入院患者さんの薬の調剤を行い、薬の量や用法が正しいかどうか確認し、疑問がある場合には、医師に疑義照会を行っていました。さらに、当直業務が月に2回程度、休日出勤が月に2回程度あり、休日や夜間に救急外来を受診された患者さんに対し、薬の説明と交付を行っていました。新しい薬剤が病院に採用されたら、部内で薬の勉強会を行い、新しい知識を取り入れていました。

よくある1日の仕事の流れについて詳しく教えてください。

7時50分:自宅を出発し、最寄り駅まで徒歩で向かう。8時:電車に乗る。8時20分:勤務先の最寄り駅に到着。8時35分:勤務先に到着。8時45分:朝礼開始。9時:当日退院する入院患者さんへ薬の説明を行ったり、入院患者さんの薬の確認や説明を行う。12時:お昼休憩(60分)13時:担当病棟の入院患者さんの電子カルテで新しい処方を確認し、薬の用法用量・相互作用が問題ないか確認する。14時:翌日使う薬剤の調剤を行う。15時:担当病棟にて入院患者さんへ薬の説明を行ったり、医師や看護師からの問い合わせ対応を行う。17時:電子カルテに当日行った業務を記載する。17時半:勤務終了。
当直業務がある場合は、16時半より休憩し、17時半より当直業務を開始し、翌日8時45分まで勤務する。

給料・残業・有給休暇について教えてください。

月給30万円(残業代、当直手当、住宅補助込み)・ボーナス65万円が年2回で、年収550万円でした。自身のペースで働くことができ、あまり忙しくはなく、有給休暇も取りやすく、プライベートを充実させやすかったです。

働いているときに困ったこと・気になったことや改善したかったことを教えてください。

相談事があれば先輩に相談することはできましたが、ワンフロアの担当病棟について一人で担当するため、自分の業務が監視されるわけでなく、十分に業務が行えているのか不安になることはありました。ワンフロアを2人で担当するなど、同職種どうしで協力し合う体制ができればよいと思いましたが、人員が不足していたため難しかったです。病棟で忙しくされている医師や看護師の方に声をかけづらく、コミュニケーションをとりにくいことがありました。

この仕事に就いて、恵まれていると思った点をおしえてください。

福利厚生はしっかりしており、長く務めるほど給料が少しずつ上がる仕組みだったのがよかったです。また、通常業務は月〜金曜日の平日のみだったため、休日出勤が入らない限り、週末の休みが確保されていたので、プライベートも充実させられました。当直明けは朝から丸一日休むことができたので、体への負担も少なかったです。新人からベテランまで幅広い年代が務めている職場で、先輩後輩の風通しもよく、業務上の相談もしやすい状態でした。

この仕事で感動したこと、または失敗したこと・大変だったことのエピソードを教えてください。

別の疾患で入院していた患者さんが、入院中に度々低血糖を起こしていましたが、原因不明で、その都度、ブドウ糖が投薬されていました。その患者さんの薬を確認したところ、薬の副作用で低血糖を起こすものがあり、それが原因ではないかと考え、主治医に相談し、その薬剤が中止になったところ、低血糖が起こらなくなりました。主治医は、薬剤が低血糖の原因とは考えていなかったようでした。退院時に、患者さんへ低血糖のため中止になった薬があることを説明し、お薬手帳に記載して、かかりつけの先生に伝えていただくようにしました。薬剤師としての役割を果たすことができたという印象に残ったエピソードでした。

職場恋愛について教えてください。

女性の比率の高い部署のため、職場での結婚や恋愛はほとんどなかったです。職場以外では、学生時代から付き合っていた先輩や後輩、友人と結婚する方が多く、そのような方は、早めに結婚してそのまま仕事を続けている傾向が高かったです。出会いが少ない職場のため、結婚相談所等で婚活をして、お見合い結婚をしている人もいました。結婚後、相手の方の仕事の都合で引っ越しがあり、やむを得ず、結婚のタイミングで退職される人もいました。

この職種全体でのブラックな面・問題点を教えてください。

病院の中で、医師や看護師に比べ、人数も少なく、最近になって少し目立つようになってきた職種のため、立場が弱い点。

この職種全体でのホワイトな面・よい点を教えてください。

結婚や育児で一度現場から離れたとしても、資格があるため、再就職しやすい点。女性でも長く仕事を続けやすい点。

この職業・業界全体の5年後の展望を教えてください。

調剤など機械的な業務はロボットや調剤助手に任せて、患者と接したり、他職種と関わったりする業務がより重要になってくると思います。

さいごに - 同職業を目指す方へ激励のメッセージ

薬剤師の仕事は年々、社会的にも注目され変わってきています。あなたも高い志をもって薬剤師を目指してみてください。

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