「精神科病院」の「管理栄養士」の仕事内容・給料レポート

精神科病院の「管理栄養士」のキャリアレポートです。仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や職場のブラック度・ホワイト度・職場恋愛などについてアンケートを編集して掲載します。

はじめに - 医療系業界

医療系業界で働く、「精神科病院の管理栄養士」のキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール
職業:管理栄養士
雇用契約形態:正社員
職歴・ポジション:勤務歴7年・副主任
公立病院勤務などの公務員かどうか:公務員ではない
勤務先の種類:精神科病院
勤務部署:給食課

「精神科病院」の「管理栄養士」の仕事内容について

精神科病院の給食部門で働く管理栄養士の仕事は、主に献立の作成と発注、そして入院患者様の栄養管理になりまます。

献立に関しては「献立マン」という専門のプログラムソフトがありますので、それを元に食種ごとの設定カロリーに応じた献立を立てていきます。

当院での食種としては内科的な疾患のない方向けの常食、歯が弱い高齢者の方向けの全粥食(軟菜食)、そして特別食として糖尿食、肝臓食、減塩食、脂質異常症食などを提供させていただいております。

食形態としては細かく刻んだもの(刻み食)や、ミキサーにかけたもの(ミキサー食)、流動食などによって、様々な患者様の状態に応じた食事提供を心掛けています。

また、栄養管理については、食事の喫食率や検査データ、体重の増減などにより「低リスク」「中リスク」「高リスク」に患者様を振り分け、それぞれのリスクに応じて適切なプログラムの立案や計画書の作成を行っています。その結果によっては食種の変更を上申したり、栄養指導によって患者様に直接指導を行う事もあります。

「精神科病院」の「管理栄養士」の1日の仕事の流れ

8時45分から16時45分までのシフトになります。

8時45分  始業 患者様ごとの食事内容が記された「食札」を用意し、献立作成
11時過ぎ  昼食の検品
12時-13時 昼休憩
13時  夕食分の「食札」を用意し、献立作成や栄養管理の書類作成
16時30分 夕食の検品
16時45分 退勤

「精神科病院」の「管理栄養士」の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、「管理栄養士」の月給は手取りで、20万円程度(交通費込み)です。

ちなみに、ボーナスは夏が25万円、冬は30万円程度で、年収は350万程度になるかと思います。

残業はほとんどなく(あっても30分程度)、栄養士が私を含めて3人いるため、交代で有給を取る事も可能です。

この仕事で、働いているときに困ったこと・ブラックと感じたところ

病院自体の築年数が古いため、衛生管理には気をつかっています。

厨房機器に関しては比較的新しいものが揃っているのですが、予防的にメンテナンスを行うという考え方はあまり病院にはないらしく、調子が悪くなってから対応するケースがほとんどなので、対応に苦慮している部分ではあります。

それは人にも言える事で、辞めてからしか補充をしてくれないため、人員は常にギリギリの状態です。教育の為には余剰人員も必要なのですが、その必要性が理解して貰えないのは辛い所です。

この仕事や職場でよかったこと・ホワイトと感じたところ

現場スタッフ、栄養士の同僚など、人間関係には恵まれていると思います。

基本的に委託業者を雇わない直営での現場運営の場合、栄養士が現場に入らなければならない施設も多いのですが、当院では現場スタッフだけで厨房内の業務はまかなえるため、日祝に栄養士が全員休みを頂く事ができています。

また、注文業者さん(野菜や魚など)は地元での付き合いが深いため、急な変更や依頼でも快く引き受けてもらえます。人と人との繋がりという部分では非常に恵まれていると思います。

「精神科病院」の「管理栄養士」の仕事エピソード

感動した事は、やはり患者様に「おいしかった」、「いつも美味しい食事をありがとう」と言ってもらえる瞬間でした。

これはこの仕事を続けていく上でのやりがいにも繋がっていると思います。特に自分が考えた行事食の献立について、好意的な意見を頂けるのは本当に嬉しい事だと思っています。

大変だった事としては、やはり業者さんの業績や、年齢的なものなど様々な理由によって廃業される事でした。

麺を扱っている業者さんが突然廃業を発表された時は、代わりの業者さんを探すのに必死でした。近隣の麺屋さんに片っ端から電話をかけ、近隣の病院に情報を仰ぎ、やっと注文締め切りギリギリで新たな業者さんを確保できましたが、あの時は冷や汗が止まりませんでした。

まとめ - 同職業を目指す方へのメッセージ

高齢化に伴い、「管理栄養士」に求められるスキルやニーズは多様化してきています。その分大変ではありますが、やりがいもありますので、是非《食》のスペシャリストとして共に頑張って欲しいと思います。

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