全国規模の大学受験予備校の「総合職」のキャリア体験談レポートです。仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や職場のブラック度・ホワイト度・職場恋愛などについてアンケートを編集して掲載します。
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はじめに - 教育系業界
教育系業界で働く、「全国規模の大学受験予備校の総合職」のキャリアレポートです。
職業・職種:大学受験予備校を全国で運営する企業の綜合職(企画・広告広報・生徒対応・教室運営)
業種:予備校運営会社
上場区分:非上場企業
入社ルート:アルバイトから入社
所有資格:中高社会の教員免許 TOEIC(LR)770、TOEIC(SW)300/400
この業界・この会社を目指した理由
もともと教職を目指していたのですが、公教育よりも柔軟でサービスのよい点にひかれ、民間の教育会社への就職を選びました。
また、会社の理念や教育システムに共感し、ここで働きたいと思ったためです。
「大学受験予備校」の「総合職」の仕事内容について
大学受験を目指す浪人生の担任業務を担当しました。国立理系の生徒をメインに70名ほど担当しました。
仕事内容は、生徒との日頃のコミュニケーション・学習状況のチェックと年間4回ある面談を通じての進路指導・学習指導です。
面談には保護者が同席する場合もありますが、同席がない場合は電話でどのような面談を行ったか保護者に報告をします。
保護者とのコミュニケーションは生徒と同様とても重要で、信頼関係を作っておくと生徒に良い影響を与えることができます。
その他は教室運営業務です。受付での生徒・講師・保護者や取引先企業担当者(受付に訪れる人全員)へのあいさつに始まり、自習室の貸し出しや赤本の貸し出しなどを行います。
時間割や面談日程の調整、調整後の家庭・本人への連絡、学習・進路ガイダンスの実施、テキストの納品管理などは、スタッフが分掌して行います。
庶務的な仕事は年次の若いスタッフが、時間割作成など運営の中でも重要なものは役職者が取り仕切っています。私は面談日程の調整、ガイダンスの配布物やマニュアル作成(受験資料)、ガイダンスの担当(講演者)をしていました。
また、本部の業務(広告・広報の担当)もしていたため、テレビから取材の依頼などが来ると、それに対応したりします(医学部の入試不正や、日大のアメフト問題など、受験生に影響がありそうな話題が浮上すると、受験生の声を知りたいといった取材依頼が入ることがあります。東大合格者の取材等も毎年受けます。)
「大学受験予備校」の「総合職」の1日の仕事の流れ
日勤の場合
8時:8時すぎに自宅を出て、電車で通勤
9時:勤務開始。メールチェックをして仕事の優先順位をたてます。
10時:面談の時期は面談を実施。一人20分程度で、午前中は5~6件程度。
12時:受付対応。ふだんは昼休みの時間に自習室の貸し出しや生徒・講師からの質問対応をすることが多いです。電話もひっきりなしにかかってくるため、対応します。
13時:お昼休憩(1時間)
14時:面談実施の記録メモ、保護者への報告。
15時~16時:分掌の仕事をこなします
16時~17時半:面談。4件程度です。
17時半:受付対応。夕方の休み時間の受付対応。自習室の貸し出し、生徒・講師の対応をします。
18時:定時。面談の報告のため30分残業をします。
18時半:退勤します。普段の残業は30分~1時間程度です。
「大学受験予備校」の「総合職」の給料・残業・有給休暇について
私の場合ですが、月給額は30万円(残業代込)で、ボーナスは120万円でした。ちなみに、年収は480万円でした。
3月・4月の、生徒募集の時期は受付対応の比重が大きくなり、対応が必要なのでどうしても退勤時間が遅くなってしまいます。
ただ、会社の業績が良いので待遇もよい方だと思います。有給休暇もとりやすいと思います。
この仕事で、働いているときに困ったこと・ブラックと感じたところ
本校に勤務していたため、全国の校舎からの問い合わせが一極集中して、限られた人数で対応するのがとても大変でした。
1本の電話をとって対応して、要件をメモして終話。その対応をしなければならないのに、ひっきりなしに電話が鳴っているので受話器を置いた瞬間上げて、次の対応。対応を終えて受話器を置き、すぐに受話器を上げて、次の対応。時間の感覚がなくなるくらい忙しいので、3月末から4月のはじめくらいになると、さすがに、とても疲れてしまいます。
現在は、各地方の根幹となる校舎でも電話を受信するようになり、過集中は軽減されました。会社に声を上げることで、改善された例だと思います。
この仕事や職場でよかったこと・ホワイトと感じたところ
業績の良い会社なので、勢いがあります。そういう集団にいるということ自体が大事なのではないかと思います。
また、会社の教育システムが優れているため、生徒でもものすごい結果を出す人が続出します。そういう姿を見ていると、とても素晴らしいなと思いますし、生徒から学ぶことも多いです。
そして、何といっても恵まれている点は、同僚がとてもやさしくて人間的に温かい人が多く、働きやすいということです。教育業界で働こうという人に意地悪な人や性格の悪い人は少ないとおもいますが、採用が徹底していることもあり、人間性やモラルの高い人たちと一緒に働けることが良い点だと思います。
「大学受験予備校」の「総合職」の仕事エピソード
失敗したことは、保護者との連携をしっかりとできていなかったり、できているつもりでも意図を組み切れていなかったりなどして、大事な出願の時期に信頼を失いかけてしまったことです。
勤務時間外に面談を設定され、時間を過ぎても納得してもらえず、認識のすりあわせにとても時間がかかってしまいました。
逆に感動したことは、生徒が合格・進学時にかわいい手紙を書いてくれたり、保護者の方が感謝して遠方からわざわざお礼の手土産と手紙を持参してくださったり、生徒が大学に進学したあと、社会人になっても「先生の顔を見に来ました」と遊びにきてくれることです。
とても月並みになってしまいますが、会社員とお客様、という絆を超えた何かで結ばれるというのは、教育業界で働く醍醐味なのではないかと思います。
この会社・職場での職場恋愛について
教育業界となると、どうしても毎日営業し、週末も祝日も、夜も働くライフスタイルになります。すると必然的に外での出会いがなくなり、社内恋愛が発展しやすいように思います。
また、教育業界で働く者どうし、価値観が合うということもあるのか、社内結婚も多いように感じます(他の会社と比較すると)。
職場以外だと、いまはやりの婚活サイトや大学時代のご友人とのご縁から結婚する方が多いように思います。大学時代に良いお相手がいたら、そこを逃さないことが結婚成功の秘訣かな・・?と思います。
まとめ - 同職業を目指す方へのメッセージ
教育業界は、他では得られないやりがいが得られる場だと思います。将来設計をしっかりして、目標をもってがんばってほしいと思います。