弁護士の仕事内容・給料レポート

はじめに

「弁護士」として働く女性のキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール
性別:女性
勤務地:兵庫県
職業・職種:弁護士
雇用契約形態:正規雇用
所有資格:弁護士資格

この職業を目指した理由を教えてください。

大学で就職活動時にリーマンショックが起きて不景気になったことがきっかけで、手に職をつけたいと思ったから。
子どもの権利に興味があったから。

仕事内容について詳しく教えてください。

いわゆる地域に根付いた法律事務所の弁護士であるため、基本的に幅広い分野を取り扱っています。
特に事務所の中で力を入れているのが交通事故の分野で、自賠責保険の被害者請求といった基本的な手続きから、交通事故の加害者又は保険会社との賠償交渉、紛争処理センターへのあっせん申し立て、訴訟提起、強制執行等、交通事故の事件処理に必要な手続きは全般行っています。
交通事故以外では、家事事件や刑事事件なども取り扱っています。
家事事件では、離婚協議や公正証書の作成、家庭裁判所への調停申し立てや訴訟提起を行っている他、面会交流や親権等、子どもに関する紛争も積極的に受任しています。
刑事事件は基本的に国選弁護人としての受任が多いですが、知人からの紹介で私選弁護人として活動することもあります。
これまで担当した刑事事件は、暴行、傷害、詐欺、窃盗等です。
その他、子どもを虐待から保護する活動をしている団体で弁護士としてボランティア活動もしています。

よくある1日の仕事の流れについて詳しく教えてください。

8時:自宅を出て、電車で通勤する 8時30分:到着 8時40分:デスク周りの簡単な片付けと観葉植物の手入れ 9時:訴訟や調停の予定がある時は裁判所へ出頭、依頼者と法律相談や打ち合わせの予定がある時は事務所の相談室で行う、予定が入っていないときは書類作成や判例調査などのデスクワーク 12時:お昼休憩(60分) 13時: 訴訟や調停の予定がある時は裁判所へ出頭、依頼者と法律相談や打ち合わせの予定がある時は事務所の相談室で行う、予定が入っていないときは書類作成や判例調査などのデスクワーク  17時:残業がない場合は終業、残業がある場合は書類作成や判例調査などのデスクワーク 、また17時以降は事務員が帰宅するため17時以降にかかってきた電話は受付、対応

給料・残業・有給休暇について教えてください。

事務所からの給与は月収50万円、ボーナス100万円で、年収700万円ですが、事務所事件とは別に個人事件を受任したときはその分の収入が加算されます。
残業はあまりなく、基本的に休みも自由にとることができます。

働いているときに困ったこと・気になったことや改善したかったことを教えてください。

働いているときに困ったことは、足の不自由な依頼者とバリアフリーの整っていない裁判所に出頭したとき、2階にある法廷にスムーズに上がれなかったことです。
自分と依頼者の荷物を抱え、さらに依頼者の体を支えながら階段を上がりました。
その他困ったことは、一人暮らしの依頼者が病気で入院して突然連絡が取れなくなったことや、事件の相手方が事務所に押し掛けてきて暴れだしたこと、事務所のインターネットが不具合で使えなくなり、メールのやり取りが丸一日できなくなったことなどです。

この仕事に就いて、恵まれていると思った点をおしえてください。

恵まれていた点は、資格を持っているので、日本全国どこでも働くことができるので、働く場所を自由に選択することができる点です。
また、より自由なスタイルで仕事をしたいと思ったときは独立することもできます。
また、同じ年代と比べて比較的収入も多いと思います。
一般的な事務所の弁護士は個人事業主として仕事をする人が多いですが、私が勤めている事務所は法人化しています。そのため、厚生年金や健康保険に加入しているので、補償が手厚いところも恵まれています。

この仕事で感動したこと、または失敗したこと・大変だったことのエピソードを教えてください。

この仕事で感動したことは、虐待している親から保護した子どもが、その後、しっかりと学歴を身につけて自立し、大人になってから元気な姿を見せに会いに来てくれたことです。
他にも、解決した事件の依頼者から、感謝の言葉をもらえたときはいつも感動し、嬉しく思っています。
特に家事事件の場合は、私に頼んで良かったと言ってもらえることが多く、そのような言葉を聞くたびにもっと精進して頑張ろうと奮い立つことができます。
大変だったことは、刑事事件で担当した被疑者に金銭を要求され、断ると危害を加えられそうになったことです。

職場恋愛について教えてください。

私が勤めている事務所は人数が少なく、年配の方も多いので、職場での結婚や恋愛はほとんどありませんでした。
ただ、一部では弁護士と事務員さんがお付き合いしたり、弁護士と顧問先の社員さんが結婚に至った話を聞きました。
基本的に同期の弁護士は学生時代や司法修習生時代に出会ってお付き合いしていた恋人と結婚するケースが多かったです。
その他、合コンや街コンといった婚カツで全く違う業種の人と出会って結婚することもあるみたいです。

この職種全体でのブラックな面・問題点を教えてください。

忙しい事務所では残業が多いことや、事件に巻き込まれるなどの危険があること、弁護士によって収入格差が大きいことです。

この職種全体でのホワイトな面・よい点を教えてください。

自分のやりたい仕事を比較的自由に選択することができること、資格がある限り失業はしないことです。

この職業・業界全体の5年後の展望を教えてください。

弁護士の数が増えてきているので、仕事の取り合いになることが予想されます。
仕事の腕だけでなく、営業力も求められると思います。

さいごに - 同職業を目指す方へ激励のメッセージ

自分を信じて頑張ってください。

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