「不動産賃貸・管理会社」の「営業職」に関する仕事内容・給料レポート

キャリアレポート 不動産業界、「不動産賃貸・管理会社」の「営業職」のキャリアレポートです。今回は、その仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてインタビューしたものを編集して掲載します。

はじめに - 不動産系業界

不動産業界で働く、「不動産賃貸・管理会社」の「営業職」のキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール
性別:女性
職業・職種:H社・営業
業種:不動産賃貸・管理
上場区分:非上場企業
入社ルート:新卒入社
所有資格:宅地建物取引士

この業界・この会社を目指した理由

大学在学中、勉強の一環で宅建士の資格を取得しました。

思いのほか勉強の内容が面白かったので、この資格を活かして働きたいと思い、不動産業界を目指しました。

「不動産賃貸・管理会社」の「営業職」の仕事内容について

賃貸不動産の営業です。

お客様関連では、ネットから問い合わせがあったお客様とのメール対応、来店対応、物件案内(徒歩・自転車・車)、備の不具合対応などのアフターフォローなどがあります。

メール問い合わせから来店に繋げるために、何度もおすすめ物件のメールを送ったり、電話をします(追客と呼ばれる業務)。私がいた会社では、業務ごとではなく、お客様ごとの担当制でした。業務が多岐にわたり多忙ですが、その分能力は上がります。

物件オーナー関連では、新規取引の開拓(外回り営業)、物件のリフォーム・リノベーション提案、管理提案などあります。
また、物件の下見、広告用の物件の写真撮影や、間取り図作成、会社公式SNSの更新、チラシ配りなども行います。

イレギュラーな業務としては、物件の掃除、ゴキブリ退治、家賃滞納者訪問、連絡が取れない入居者の生存確認訪問などがあります。

営業店内の構成としては、店長1名、事務員1名、営業3~4名といった形が多かったです。宅建士の資格保持者が少ない会社でしたので、資格を持っていると何かと優遇されました。

「不動産賃貸・管理会社」の「営業職」の1日の仕事の流れ

7:30 会社到着
朝が早いので会社から通勤30分圏内の社員が多かったです。

~8:30 新規物件・案内予定物件の下見
※お客様に案内する予定の物件をあらかじめ下見しておくことで、物件のメリット・デメリットを把握します。

8:30~9:00 店舗の清掃・営業車両の洗車・来客準備(資料、契約書等の準備)・朝礼
※清掃と洗車は毎日細かいところまで行います。電話の受話器のコード部分なども毎日拭きます。
※来客準備は前日に大まかに終えているので、朝は確認程度です。朝礼では今日の来客予定の確認、売り上げ目標の確認等行います。

9:00~19:00 来客対応・来客がない人は外回り営業
※昼食は決まった時間ではなく、空いた時間に交代で取ります。
※繁忙期になると来客がひっきりなしに来るため、閉店まで誰も昼食をとれないなんてこともあります。
※来客がない人は、新規物件との取引のために、近隣のオーナー宅を回ります。

19:00 閉店 店舗シャッター下ろし

19:10~22:00 翌日の来客準備(物件選定)・追客・研修(月1~2回)
※翌日の来客の為に、契約書を整えたり、物件の選定をします。
※来客予定がない営業は、ネットで問い合わせがあったお客様に追客(メール・電話で物件をおすすめする)し、来客予定を組めるようにします。
※翌日に来客がある営業は準備だけしてサッと帰り、来客がない営業は22時頃まで追客をします。

「不動産賃貸・管理会社」の「営業職」の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、四大新卒で初年度の年収が額面400万円弱程度でした。基本給+歩合給+諸手当という給与でした。

宅建手当などが付き、月収にすると歩合がほとんどつかない月で25万円ほどでした。賞与は年2回でしたが、個人の営業成績や所属店舗の売り上げ達成率などが関わるため、毎回金額が違いました。

ナンバー1営業と呼ばれる社員などは月給100万近い人もいました。店長は固定給なので、店長クラスより、成績上位の営業の方が年収は高くなります。

ただし、みなし残業代込み(40時間ほど)の給料なので、月40時間以上働いた分には残業代は付きませんでした。

この仕事で、働いているときに困ったこと・ブラックと感じたところ

有給が非常に取りづらい会社でした。

店舗内で了承をとりスケジュール調整ができても、本社に有給を取る理由を申請しなくてはいけなかったからです。「私用のため」だけではダメで、詳細な理由が求められるのが嫌でした。

また、1年間欠勤がなかった社員には皆勤賞ということでちょっとしたご褒美があったのですが、有給を使うとこの皆勤賞の対象から外れてしまうことが納得できませんでした。もっと自由に気軽に有給がとれる会社だったならよかったのにと悔やまれます。

この仕事や職場でよかったこと・ホワイトと感じたところ

自社管理物件に限ってですが、福利厚生で破格で自分で住むことができました。(相場の半額以下)

また、多くのオーナー様と知り合いになれるため、仲良くなってから自分で家賃を交渉し、安くそこに住んでいる社員もいました。所属店舗の近くに住んだら出る手当もあり、住宅関連に関しては恵まれていたと思います。

社員旅行も毎月数千円の積立金を取られますが、毎年自分で積み立てた以上の豪華な旅行に連れて行ってもらえるのはありがたかったです。

「不動産賃貸・管理会社」の「営業職」の仕事エピソード

感動したことは「あなただからお願いしたい。」と言われたことです。

あるお客様の就職時のお部屋探しをお手伝いし、その時に「とてもいい対応でした。」とお褒めいただきました。数年後、その方がご結婚で新たなお部屋を探すときにまたご指名いただき、「前回とてもよかったので、またあなたにお願いしたい。」と言っていただけました。数年経ってもそう言っていただけるのが本当に嬉しかったです。このお客様にはさらに数年後、お子様が生まれてもっと広い所に引っ越すときにもご指名いただけました。

同じお客様から何度もリピートをしてもらえると、自分の営業スタイルは間違っていないのだと自信がつきました。

この会社・職場での職場恋愛について

職場恋愛、職場結婚は何組かいました。

表立ったものではないので結婚後に、「あの二人付き合っていたのか・・・。」と分かることが多かったです。また、職場結婚で夫婦で別の支店に勤め、産休・育休を取って復帰している方もいました。

業務時間が長く、繁忙期は休みが少ない仕事ですので、職場以外ではなかなか新たな出会いは少ないのではないのかと思います。中途採用で入ってきた方も多く、会社全体の既婚者の割合は高めだと思われます。

まとめ - 同職業を目指す方へのメッセージ

はっきり言って拘束時間の長い仕事です。ですが、お客様からの感謝がダイレクトに感じられる仕事です。

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